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2014年3月12日 (水)

CAD/CAM保険適応

月曜日に口コミの怖さを愚痴っていたんですが、口コミと言えば歯科医院の評判もそうですよね
私は歯科業界にいますので、この歯科医院が何故は流行るんだと思うところもあれば、ここは何故は流行らないんだろうと思う所もあります。
例えば「あそこは痛くない」なんて評判の所が歯科医の腕が良く理想の体制(スタッフ、材料、機器、技工他)とは限らない訳で、痛くないなんて麻酔の匙加減だし、しかも最近はド下手な歯科医でもプロ並みに麻酔が打てる機械もありますからね。

 さて、そんな評判が大切な歯科医院ですが、この春に今の所 地味な扱いながら大改革になりそうな、
歯科用CAD/CAMシステムを用いたハイブリッドレジンによる歯冠補綴が一部保険適応に成ります。
因みにCAD/CAMとは3Dコピーの様なものと考えて下さい。
実際業界にいる私も青天の霹靂で、てっきり最先端医療には入るんだろうと思っていたら、いきなりの保険導入です。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/kikan01.html
少なくとも昨年末までは最先端医療に留まるという方向だったと思うのですが、何故なんでしょうかネ
そもそもハイブリッドのCAD/CAM限定の導入がそもそもおかしい訳で、別にジャケット冠の並行導入でも良かったと思うんですが、今回の改定はCAD/CAMありきだった事が幼稚園児でも分かるシナリオですネ。
そうなると直に思い当たるのが政治的な圧力ですが、今回導入されるのはハイブリッドレジンでしかもGC社の独占の様なので、CAD/CAMのメーカーかGCが圧力をかけたのか というと、
失礼ながらとてもじゃないがCAD/CAMのメーカーにそんな力や資金的な余裕なんかあるとは思えないですし、独占のGCにしてもハイブリッドで薬事を取っているのがGCの物しかなかっただけ という感じですからネ
ですからCAD/CAMのメーカーや歯科材料屋さんが儲かるなんて次元の話じゃないんだろうと感じます。

やっぱり、膨張する医療費削減の一環で将来的な補綴物の金属使用削除の布石という事でしょうナ
ただ、全補綴カバーとなるとハイブリッドじゃ強度的に厳しく、ガラスセラミックだとコストが厳しいので、将来的にはやっぱりエンプラでしょうか。
そうなると 近い将来絶対来る技工士不足解消は解決できます。むしろ歯科技工士は半分失業でしょうか。

おまけの話
今回の導入はCAD/CAMの最大の利点の一つのである光学印象はNGになりますので、模型からスキャナーする事に成ります。
あとラボが下請けラボに外注できないようにCAD/CAMの無い所には受注できないシステムに成っています。
営業ラボ涙目ですな^^;

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医療」カテゴリの記事

コメント

おはようございます、朝からシトシト小雨の降る横浜です、しかし少し暖かくて「春雨?」と思うような陽気です、一雨ごとに春に近づくのでしょうか

CAD/CAM保険適応、仰る通り意外に早いですね我々の知らないところで色んな思惑が働いているのでしょう
翻って私たちの次なる方策や如何に
残念ながら私としては暫く様子見しかありません、私のお得意さんも同様なようですし
加えて私の場合、将来の稼働年数ナンカもありますしね
70歳くらい迄は働いていたいのですが、今更高額な設備投資より将来の生活のための生活資金を蓄えねば、、、
大きな流れとしてはCADCAMに移行していくのでしょうが、私のような底辺の技工士までに浸透するのはいつになるか

投稿: John | 2014年3月13日 (木) 10時34分

こんにちは JOHN様 いつもコメントありがとうございますm(_ _)m
こちらも昨晩からの雨でちょっと肌寒い感じです。
昨日の日中が暖かく汗ばむほどだったのに気温の変化に体調管理が大変です。

CAD/CAMはまた愚痴りたいと思いますが、歯科医院にとっては、早いもの勝ちの様な気がします。
技工所も同様でしょうが、コスパがもう少し良くならないと普及はしないでしょうね。
ただ、ここ2~3年の急激な進歩を考えると コストがこなれるのは意外と早いかもしれません。
スキャナーだけでの導入だともっと早いかもしれませんね。

投稿: 45net | 2014年3月13日 (木) 10時52分

先日cadcam冠をいれたのですが、そこはラストオピニオンで行った歯科で仮歯はこの上なくマッチして先生が神様に見えたのに・・・衛生士にcadcam冠を進められ費用の安さにまんまと心動かされ、出来上がった歯は下手な技工士が調整、先生は装着するだけ!これじゃあ何のために仮歯で5か月も様子見てたの?前の歯となんら変わりない!あのすばらしい仮歯とcadcam冠は一緒ではなかったんだ::まったくここの合わない歯はどうしよう・・・

投稿: まさしっこ | 2015年8月22日 (土) 23時39分

まさしっこ様こんにちは
それはお困りですね。
病院側の話が聞けないので、伺った上で想像で話をさせていただきます。
先ず第一に技工士が口腔内で調整する事は法令違反に成ります。(衛生士ならOKですし技工室なら当然OKです)

>何のために仮歯で5か月も様子見てたの?
様子を見ざるを得なかった状況も考えられます
(脱臼他色々なケースが有ります)

仮歯はあくまで仮歯なので素材が柔らかくマッチしやすいし調整もしやすく微調整も容易な素材です。ただ耐久性に問題があります。
また通院中の為、歯肉との封鎖も直にプロの衛生士等が洗浄出来るので、清掃性も考慮しない形態が作れる等。
(一般的に清掃性を考慮した形態だと違和感が生じます)
しかも最近は仮歯と言ってもテンポラリーな考えではなく、プロビジョナル·レストレーションという概念で作られますので 最終補綴物を意識した良質な形態な傾向です。(早い話が作り込みます)

あとCADCAMにも色々な素材と機械の種類があります
(長くなるので割愛しますね)
保険適応素材から1本20万以上ぐらいするものまでですネ

それでは またちょくちょく覗きに来てください。

投稿: 45net | 2015年8月24日 (月) 09時51分

コメントありがとうございます。仮歯がマッチしたのはそうゆう理由もあったのですね。今考えてたのは、もう一度保険外のものを作り直してもらおうかと、そしたら先生の調整だからマッチするのかなと、でもそううまくはいかないかもしれませんね。それに作り直しを希望したらクレイマーだと思われそうですね?

投稿: まさしっこ | 2015年8月24日 (月) 21時40分

まさしっこ様こんばんは
再製を希望する時はどんな理由かと最初にどんな契約だったかが重要に成ってきます。
「仮着で様子を見ましょう」って感じだったら(セットの時に作り直してほしいと)言いやすいかもしれませんね。
あとCADCAMの機械が(病院に)有れば セット後時間が経っても再製を受け入れてくれる可能性が有ります。
因みに最近は保険外の保証期間を設置している歯科医院が多いですから そう言う意味でも最初の契約が重要に成ってきます。

クレイマーかデンタルIQの高い患者さんかは判断に困る時は正直申しまして 有りますね。
一度改善して欲しい所を細かく伝えて(メモ書き等して)相談してみて下さい。

投稿: 45net | 2015年8月25日 (火) 17時49分

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