真打ち登場
今年の4月から保険導入されたCAD/CAMによるハイブリッドレジン冠ですが、当初トレーサビリティーの徹底がかなり厳しく、
有り体に言えば高価な機械を持っているラボしか受注出来なかったですが、どうも厚生労働省の このお達しに*拡大解釈が出来る様に成って来たそうですナ(因みに稀ではないと思うぞ)
この解釈では個人の小さなラボがいつもの得意先からの発注を受けたら、(高価なCAD/CAMの器械を)持っている技工所に下請けに出せると言う事です。
まぁ、落ち着くところに落ち着いたという感じでしょうか。
さて、そんな最先端医療の端くれのCAD/CAM冠の保険導入で色々な意味で一番現実性の有ったシロナのセレックが10月から保険適応される事となりました。
おそらくセレックユーザーが一番すんなり出来るんじゃないかと思っていただけに、患者目線にたつと
「最初からやれ」って感じでしょうかネ。
大量導入した某和田さんのような技工所や導入していない歯科医院にとっては脅威に成るかもしれません。
今回の導入前の和〇精密のセミナーに参加したセレックユーザーさんの感想で
「あの説明では トラブル多いだろうと」言う感想が多かったと聞きました。
例えば ある人の感想で
「シロナのセミナーが大学の講義なら某技工所の説明会は小学生向けだった」と^^;
某技工所がちょっと甘く考えてるのか、知っている人がいないのか その辺は分かりませんけど。
ローランドの物と精度を比べたら 私の感想ですが 良かったように感じます。
精度だけを考えたらカボやデンツプライの物も良かったですが、セレックユーザーは有料セミナー(1回ウン万円)に何度も足を運び、なにより高価な機械(1千万超)の機械を自前で持っていて、しかも今までは自費診療の為の機械ですから 熱の入りようが違うので、総合的にかなりなアドバンテージが有ると感じます
従来の受注生産のハンドメイドの歯科技工士が製作する補綴物なら多少の事はカバーしてくれますが、CAD/CAMは機械で削り出す訳ですから、形成が下手だとガバガバの冠や(単冠で)ピッチングしたり、ローリングしたり 最悪は割れて出てきて製作不可能に成りますからね。
(歯科医師の腕にも差が有るので全部のセレックユーザーに当て嵌まる訳でもありません。ローランドユーザーも逆が有るかもしれませんが、以前紹介したインプラントを導入する時に「(歯科商店招待の)セミナー行かないからその分安くしろ」と言う考えの歯科医師との差は出ると思いますネ^^;)
ですから 仮に精度の差が有る(他社新型)ものが出たとしても
「モビルスーツの性能の違いが、戦力の決定的差でない事を教えてやる」
こんな感じの歯科医が多いんじゃないでしょうかネ
それでセレックユーザーは喜んでいるかと言えば どうなんでしょうか。
先ずはこの保険制度が長続きするかどうかも 分かりませんし、なにより今までやっていた自費が減るかもしれませんからネ。
今回保険適応の物とは材質が違うので、より明確に違いのアピールとかが重要に成ってきます。
(例えば色調や強度、耐久性(変色の有無も)とかの違いが明確なので)
今後の動きに注視しないといけないですね。
*疑義解釈資料の送付(その4)より
【歯冠修復及び欠損補綴:CAD/CAM冠】
(問5)CAD/CAM冠について、歯科用CAD/CAM装置を有していない歯科技工所の関わり如何。
(答) 稀なケースと思料されるが、仮に歯科技工を行う場合は、歯科技工指示書により歯科医師がその旨を記載するとともに、届出にあたっては歯科用CAD/CAM装置を設置する歯科技工所を含め、全ての歯科技工所に関する内容及び当該装置を設置してる歯科技工所(例:A歯科技工所:装置設置)が分かるように記載する。
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000044502.pdf
おまけの話
厚労省もセレックまで適応させたら小臼歯に限定されていてもかなり増えるとの予想からセレックを外していたとも推測出来ない事はないのですが、ここにきての適応は普通に考えたら政治圧力ですがネ、モリタに出来るとは思えないので シロナの外圧でしょうか^^;
今回のセレック適応で私の得意先は一番大きい所がセレックユーザーなので今出ているHJCはほとんど無くなるでしょうネ。
流行っている所では月10~20本は出るでしょうか??
大減収に成りそうです(TT)
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